第7章 ※なつき度MAX
激しい行為で酷使した身体を抱きしめ合い、どちらともなくキスをする。
散々求めて満たされ、溜まり込んだ欲をぶちまければ、残ったのは愛しさだけ。
しばらく腕枕をして余韻に浸っていると、耳元で寝息が聴こえてきた。
さすがに今日はもう休ませてやろう。
明日…っつーか今日のことを考えれば、そろそろ寝た方がいいしな。
にしても汗だくだ。でも今から風呂はめんどくせぇ。それに——
「幸せそうに眠りやがって」
腕の中で寝息を立てるこいつを起こしたくないし、何よりオレが離れたくない。
そっと肩まで布団をかけてやると、小さく唸ってオレに抱きついてきた。
「ぐりーん…もう、いっかい…」
「は?」
「また、勝った…へへ……すー…すー…」
「寝言かよ…!」
熱い夜のアンコールかと思いきや、どうやら随分と都合の良い夢を見ているようだ。一瞬期待した自分が情けない。
「ま、オレ様は優しいから、夢の中でぐらい連勝させてやるよ」
寝顔に向かい皮肉を言って、夢で欲求を満たしているしょうがないナナの唇にキスを落とした。
堪えきれずあくびが出て、目を閉じる。なんとなく聴こえてくる寝息のリズムに合わせて呼吸をしていると、だんだんと意識が遠のいてきた。
——明日、ヒナギク博士の研究所に連れて行くか…。
ぼんやりとした意識の中、ふと考える。寝る直前にすらこんなこと考えるオレってほんと真面目だよな。
ほんと、ナナが喜ぶことばかり考えて……
毎日、ナナが頭から離れなくて……
オレばっか好きみたいで……
だから、オレだけを……
ずっと……———
そうして、いつの間にかシャワーも浴びずに朝まで眠りに落ちていった。