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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第105章 幸せになれると思う未来を掴み取るだけ




「では。
窓も開けていないのに何故か部屋に蚊が入って来て、寝る前に永遠と耳元を飛び回る呪いをプレゼントします」

「地味に1番嫌な呪いだな」


4人からそれぞれ呪いの言葉を受けた楽は、ふっと息を吐いた。まさかTRIGGERのリーダーとして、こんな責務を負うことになるとは思っていなかっただろう。


「じゃあ次はまたオレの番だ!
鍵がなくなって、2時間探した後にポケットから出てくる呪い!!」

「おいおい待て!まさかの2週目かよ!?普通こういうのは1人1個だろうが!」

「悠の次は俺だったな。
全身が全く同じコーデの人と、半日一緒に居なくちゃいけない呪い」

「やめろやめろ!仮にその呪いが1日にまとめて降りかかって来た場合、ストレスで死ぬ可能性がある」


そろそろ助けてあげようと、龍之介の目が言っている。すると、私より早く天が腰を上げた。


「はいはい。もう十分呪って気が済んだでしょう?それとも、楽を呪う以外にここへ来た理由があるの?」


4人は途端に押し黙り、互いの顔を見たり視線を泳がせたり、そわそわし始めた。そんな彼らを見て、龍之介が笑って告げる。


「あはは。4人とも、春人くんに会いに来たんだよね!俺達、出番までまだ時間があるんだ。だから、ここでゆっくりしてくれたらいいよ」

「龍之介、お前…!」

「めっっちゃ良い奴!!ありがとうございます!」

「あぁ…心が浄化されるようだな」

「私達をご自分のファンにして、一体どうするつもりなんです?」


4人は、感動したり喜んだり疑心暗鬼になったりしながら、畳の上へ腰を下ろすのだった。

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