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もしもハリポタの女主人公がツイステの世界に来たら

第2章 結成カルテッド


 デュースがさっき召喚した大がまとは比べ物にならない位、大きくて重そうな大がまを召喚し、モンスターを押しつぶした。
 更に畳み掛けるように3人がそれぞれ得意な魔法を駆使すると、モンスターはやっと大人しくなった。

「やったな、3人とも凄いじゃないか!」
「凄いじゃないか……じゃねーよっ!!お前何考えてんだ!?」
「そうだゾ、もう少しで死ぬ所だったんだぞゾ!!」
「少しは反省しろ、この馬鹿!!」

 その後も3人はに向かってギャーギャーと説教をたれた。しかしはそれをニコニコ笑って聞いていた。

「いやあ、私の知らない間に3人が仲良くなったみたいで良かった」
「仲良くなってねえ、仕方なくだ!」
「そうなのか?息ぴったりに見えるぞ。3人とも『私を助ける為に』頑張ってくれたんだろう?」

 そう、の賭けとは正にこの事だった。
 喧嘩ばかりの3人が自分の為に力を合わせたら、恐らくモンスターの1匹くらいどうにかなるだろう思っていたのだ。
 まあ少々危険な賭けではあったが、それに見合うものが出来たらしい。

「じゃあ奴が大人しくしている間に、魔法石を持って帰るとしよう」
「おい、ちょっと待て」
「ん、どうし……たんですか?」

 思わず敬語になってしまうほど、3人の顔が怖かった。何かそんなにマズイ事をしたのだろうかと自問していると、まずエースが口を開いた。

「お前、俺たちに言う事あるんじゃねーか?」
「え?……助けてくれてありがとう御座います?」
「それだけじゃねーんだゾ」
「……お金ならありません」
「安心して良い、お金じゃ解決できない問題だ」

 じゃあなんだ?とが必死に考えていると、3人がそれぞれ1発ずつの頭を叩いた。

「1つ言っておく。俺、お前の葬式じゃあゼッテー涙なんて流してやらねーから」
「少なくともオレ様はエースと違って優しいから、子分が死んだら悲しんでやるんだぞ」
「ダチに向かって、もう2度と『自分が死んでも悲しむ人間はいない』なんて言うなよ」

 3人が何を言いたがっている事が何か分かると、は耐えきれず大声で笑った。

 なんだか良く分からないまま、異世界に飛ばされて早2日目――。どうやら自分は、もう手放ないほど、かけがえのない宝物を手に入れていたらしい事が、この時分かった。
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