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もしもハリポタの女主人公がツイステの世界に来たら

第3章 絶叫オールドメイド


「つーかマジでトランプだけ?他にボードゲームとか無ぇのかよ」
「無くて良い、トランプがあれば十分だ。なあジャック」
「え?俺は別に……」
「なあ、ジャック!?」
「お、おう……」

 万が一チェスなんて持ってこられた日には、この騒がしくも温かい雰囲気をぶち壊してハーツラビュル寮を出て行かなければならない。
 ……それくらい、はチェスが苦手だった。

「ま、いいや。それで、何やる?どうせならポーカーでマドル賭けるか?」
「良いだろう、受けてたつ」
「ポーカーか。悪くない」
「俺も別に良いぜ」
「……ポーカーって、なんなんだゾ?」
「「「……はぁ!?」」」

 まさかのグリムの発言に、その場の4人は間抜けた声を出した。
 グリムは少々おかんむりの様子で「オレ様ババぬきしか知らないんだゾー!」と息巻いた。

「マジかよ!?この歳になってババ抜きやれってか!?」
「ポーカーのルールくらい、僕が教えてやるから覚えろ!」
「うるさい、うるさい!オレ様ババ抜きがしたんだぞー!!」
「もうババ抜きで良くないか?」
「そうしよう、グリムがポーカーのルールを覚えられるとは思えないし」

 魔法が使えるといっても、所詮はネコだったか。と、は思った。
 そもそもあの肉きゅうでトランプが持てるのかという疑問はあったが、そこにはあえて突っ込まなかった。

「そうだ、どうせなら罰ゲームを科さないか?」
「罰ゲームって、どんな?」
「負けた奴はリドル先輩の部屋を3回ノックしてくる」
「ぜっっってーー無理!!」
「首はねられるの確定じゃないか!!」
「……俺は良いぜ、どうせならそれくらいのリスクがねぇとな!」

 それまで一番良い子だったはずのジャックが、何故か乗り気になってしまった。
 そうすると、残る悪たれどもは「怖いから嫌です」とは言えなくなってしまう。

「よし、こうなったらやってやろーじゃんか!」
「ババ抜きのデューちゃんと呼ばれた俺をなめるなよ!」
「全員かくごしろなんだゾ!」

 かくして、首をかけたドッキンばくばくババ抜きゲームが始ったのだった――。


 ――そして翌日、首輪をはめられた1年生が4人と1匹、仲良く校内を歩いていたとかいないとか。
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