第2章 センラ
柔らかい部分、とはどこだろう?
彼の体は普段から鍛えているのか、細身の割に筋肉質でがっしりとしている。引き締まったその体はどこもかしこも硬そうだ。
(中々、みつからないなぁ。あ、耳の形…ちょっと変わってる)
大きくて広めの耳に思わず手が伸びた。
「みみぃ?そこは無理やない?」
ふふっと笑いながら、彼の顔が私の右胸に近付く。膨らみはじめの僅かに肉の乗った所を一度舐め、そのまま強く吸息した。
私の体が小さく跳ねれば、今度は左胸の脇近くに吸いつく。赤い小花のような証が三カ所、自分の体に刻まれた。
「ほんま、香澄の体はやらこいんね。どこにでもキスマークつくやん」
楽しそうに、彼は私の体を反転させて首筋を吸う。背中を舐め回すように舌が這えば、生身の花芯を指で摘まれた。
「やぁッ、あ…もぉ…」
キスマークをつけていいと言ったにも関わらず、今はまた、センラさんがつける側に回っている。体を何度も跳ねらせながら、その事に小さく抵抗してみせた。
しかし、前を刺激する指が膣の中にまで侵入した時自分の抵抗が無駄に終わったと悟る。
四つん這いで背中を口づけされていた姿勢から再び寝かされて、彼の指が一本だけ中を貫いた。
「いたない?」
そうしてまた、センラさんは私を気遣う。痛くない、と答えれば中の指が緩やかに動きはじめた。
昨日とは違う。快楽だけがじわりじわりと広がる感じ。
でも、何か足りない気がした。疼き、止まないのは指がほぐすその先の方だ。
もっと奥までほしい。奥を、めちゃくちゃに掻き乱してほしい。
ねだるように彼を見上げれば「わかっとるよ」というように瞳を細める。そして膣の中の指が二本に増やされた。
「ひぁッ…ぁっ、ちがッ…んぅ」
イきたいのにイケない。絶頂スレスレの快楽が体を巡る。
膣口が広げられ、浅い部分に刺激が走る。しかし欲をほっしているのは膣奥の、子宮口の方なのだ。