第1章 あほの坂田(となりの坂田)
「まぁ、だからといって加減はせぇへんけどな」
そんな冷酷な言葉とともに膣内を一気に彼の欲が貫いた。ヒッと短い喚声、呼吸もままならず息が上手くできない。
普段は驚くほど穏やかで優しい坂田さん。他人にキレたところが想像できないほど朗らかな彼がセックスになると人が変わったようになる。
強欲で強気な態度。荒々しくて強引な視線、言葉使い。
前戯で散々イかされた私は彼の強張ったその大きさに圧倒され、すぐに体を躍らせた。
派手に弓反った私に少し彼が動きを緩ませた、その隙を見逃さず、すかさず膣内から肉塊を抜き出す。
逃げるように背を向けて、ベッドの端へと移動しようとした。ズって少しずつ離れようとする私の太ももを彼の手が押さえつけた。
「なーに逃げようとしてるん?」
声が、いつもよりワントーン低い。沈むように、落ちる、声。腰が彼の手によって浮かされてお尻の穴まで丸見えになる。
慌てて振り向いて、体制を変えようとする私の中に無理矢理、ねじ込むように熱化した欲情が挿入された。
今までと比べ物にならないくらい深く、内奥にまで行き渡る。
ヒュッ、と呼吸が再び止まる。産まれたての仔猫が声にならない鳴き声をあげるように。息を吐くだけのよがり声がいつまでも続いた。
ひたすら、打ち付けられる体にスッと坂田さんの手が回る。膣内を乱暴に掻き混ぜながら、その前に膨らむ蕾にまで手を伸ばした。
「やっ!!やぁぁーー!これッ、イッ…じょぅは」
「なんや、ちゃんと声でるやん」
指でグリグリと刺激されて、膣奥の貫きとあわされば強制的に続けて絶頂がたたみかけられる。
泣いたらもっと体が敏感になってしまう。なのに、強い快楽に涙を止めることができない。
悪循環を繰り返して、激しく痙攣を続ける自分を彼はどんな表情で見ているのだろう?
後ろから突かれている所為で坂田さんの顔がみえない。それが酷くもどかしくて、不安に駆られた。