第23章 high
『んぁッ………けんッ…まくっ…ん?』
「…ダメ? …我慢できない」
『んっ あぁ………』
「……ッ…」
膜を纏っていない研磨くんのがそのままわたしのなかにはいってくる。
奥まで沈むと、ぴっとりとくっついたまま静止した。
「やば… 気持ちいぃ………」
『…ん。 気持ちいい…』
腕を首に絡めキスをせがむと、
やわく吸い付くように口付けてくれる。
角度を変えながら何度も何度も確かめるようにキスをした。
「…動いてもいい? …おれ、ばかになってる」
『………』
あの研磨くんが、理性をうしなってる。
大元を辿ればわたしのせいなわけで…断ることも頷くこともできないでいる
…でも、押し退けない時点でうなずいているようなものか
研磨くんの腰が滑らかに動き出す
『…あッ……んッ………』
気持ちいい。熱い。蕩けてく。
このまま流されちゃいそ…
『けんっ…まくんッ…… 待って……』
「………ッ…」
研磨くんは、待てない。とさっき言ってた。
ゆっくりになるどころか、わたしの 待って、の後で確実に動く速度が増してる。
『…ッン………研磨くッ……』
「…ッ……」
まずい、蕩けてく…
身体も脳みそも…
なんとか呼吸を落ち着かせる。
『研磨くん、ギュッてして』
「…ッん」
『…一旦、待ってくれると… 嬉しい』
「…ん」
研磨くんは一度動きを止めて、ぎゅってしてくれる。
前に研磨くんにねだってつけないでしちゃった時、あとからいろいろ考えた。
『研磨くんの赤ちゃん、うみたい』
「…ん」
『…いつかきっと、その子と研磨くんと一緒に暮らしたい』
「…ん」
『…いまはまだ、研磨くんのこと一人占めしたい』
「………」
『研磨くんが研磨くんの人生を進んでくのを、一番近くでまだ、じっと見てたい』
「………」
…自分が他の人とキスをして火をつけておいて、
何を言ってるんだ、とも思うけど、わたしの大好きな人は研磨くんで。
一回、つけないでしたからって赤ちゃんができるわけじゃないけど、
できないわけでもない。