第20章 banana pancakes
ー研磨sideー
おれすっごい我慢した。
出る時、身体が震えるほど気持ち良かったし…
しばらく繋がったまま放心。
穂波は蕩けながらも優しい目でこっちをみてる
すこしはおれに溺れたかな、穂波。
…だといいな。海になんか勝てる気しないけど
…まぁ、競うつもりとかないし。
柔らかいその唇にそっとキスを落とす
それじゃ足りないっていうみたいに控えめに吸い付いてくる
だからおれははむはむって啄むようにそれに応えると
嬉しそうに腕を首に絡めてくる
…やばい、すごいかわいい。
さっき、最初から最後までもうずっと可愛かった。
いやそんなのいつものことなんだけど…
久々だから?
前は前で、それでも足りないって思ってたけど…
なんだかんだ4月からしてなくって久々だったからなのかな
よくわかんないけど、かわいすぎた
身体を離し、こてんと横になる
ぼーっとするけど、多分もうこのままおれも穂波も寝ちゃうから…
髪を撫でて、そっとこめかみに口付ける。
そのままもう少しだけ、穂波の顔を眺める。
『研磨くん』
「…ん?」
『すき』
「…ん」
穂波はすこし顔を浮かせて そっと唇にキスを落とした
それから横を向いて控えめにおれの手を握りながら目を瞑る
「おやすみ。穂波」
『研磨くんおやすみ。いい夢見てね』
「…? …ん」
電気を消して目を瞑る
…すぐに眠りに落ちていく