第20章 banana pancakes
ゆっくりと ねっとりと どこまでも優しいキスを幾度も重ねながら
研磨くんの腰もまた どこまでも優しく撫でるように動き続ける
「…穂波、気持ちいい。 …終わらせたくない」
唇が離れたかと思うと
目をじっとみながら そんなことをぽそりと呟く
『…ん………わたしも』
背中に回していた手をほどき
研磨くんの頬を両手で包むと
吸い寄せられるようにまた、唇が重なる
さっきより深く でもあくまでも優しいキス
甘い 甘い とろけるような口付け
規則的なリズムでじわじわと押し寄せてくる快感と
不規則に溢れる研磨くんの予想だにしない言葉
わたしの心を溢れんばかりに満たす優しいキス
何かがぐぅっとこみ上げてきて身体がさらに熱くなる
『…んぁッ……』
塞がれてた口がぱっと開いて
甘い声が漏れると同時に
身体は仰け反り 腰がビクンっと跳ねる
『…ハァ ………』
もう何度目だろう。
身体中の力が、ふわぁと抜けていく…
研磨くんはすこし腰を丸めて
鎖骨や胸元に口付けていく
手のひらでそっと胸を包み、親指は突起をかすめる
動きは穏やかながらも
イッたばかりの身体にはありあまるほどの刺激で…
もはやイッたというより 現在進行形で イッてるに近いような…
触れられたところ全てが熱い
ちょっとのタッチも気持ちいい
研磨くんの腰はいま、
動いていないのに膝の動きや身体の動きが伝わってナカも感じっぱなし
もうこれは
溺れそうなんじゃなくて
すでに溺れてる
気持ちいい…