第20章 banana pancakes
下着の上から指でなぞられると
もう溢れきったそこからはクチュクチュと音がする
「…ずっと欲しかった?」
『…………』
…やっぱり今日、研磨くんはよく喋る。
でももちろんうるさくないし、わざとらしい言葉攻めでもないし、
ただ、言葉が零れ落ちるみたいに喋ってる
…わたしは無言でうなずくことしかできない
「…もう挿れる? …まだ触る? どっちがいい?」
『…………』
いじわるでも、弱気でもなく
ただ聞いてきてるこの感じ一体なんなの…
ずるい。研磨くんは、ずるい。
『…研磨くんのしたいようにされたい』
「…………」
研磨くんはじっと目を見つめながら
そっとわたしの髪を撫でる
「穂波、ずるいな…」
『 ! 』
それはこっちの…
「…かわいすぎ おれのしたいようにされたいの?」
『………ん』
「…ん、わかった」
わたしの手を取り持ち上げて、
手の甲にチュッと優しく口付ける