第19章 みかん
ー穂波sideー
「おかわりください!!」
みかん色の君がやってきた。
さっきは後ろに列があったからお話できなかったけど、
今なら少しくらいできる!
『はい、どのくらい食べれる?』
「さっきの半分くらいでお願いします!!」
さっきの半分っていってもさっきの量がすごかったから、
研磨くんのいつもの量の2倍以上は余裕である。
よく食べるんだな。
『翔陽くん、だよね?』
「あ、そーっす!前…」
『うん、前急いでる時につい名前を声に出しちゃって、驚いたよね、ごめんね』
「あ、いや全然… えと、穂波さんですよね」
『うん、呼び易いように呼んでもらえれば』
「えーっとそれで…」
『あ、研磨くんから話を聞いて、ずっと会いたかったの。会えて嬉しいです。
翔陽くんは、魅力的な子だね。 これからもみていたいな、って思った。これからもよろしくね』
「…だっ …あっ……」
翔陽くんは顔を真っ赤にさせて固まってしまった。
…仁花ちゃんみたい。笑
『あぁ、ごめん!いきなりそんな言われても意味わかんないよね。
はい、ご飯どうぞ。いっぱい食べてね』
「あっ はい! ありがとうございます!」
あぁ、ついつい思いの丈を喋ってしまった。
これじゃやっぱり変人だ…