第17章 GW
ー穂波sideー
GW明け、月曜日の朝は朝練はお休みだったみたいで、
研磨くんはとても眠そうにぎりぎりの時間に登校してきた。
「穂波、…はよ」
『うん、おはよう。おかえり』
それだけ言葉を交わしたとこで担任の先生が入ってきた。
・
・
・
「穂波、今日中庭がいい」
4限が終わるや否や研磨くんが後ろから言う。
『うん、中庭行こっか。横になりたいよね』
芝生のとこで一緒にお弁当を食べた。
研磨くんは少し残して、こてんと横になる。
「…ネムイ」
『うん、寝てどうぞ。起こしますよ』
「…ん。 ひざ」
『…ん?』
「膝借りてもいい?重い?」
『…ううん、いつでもどうぞ』
「…ん」
研磨くんはわたしの太腿の上に、上を向いて頭を乗せると
目を瞑って眠りに落ちていく。
…かわいい。
本を読みながら、ちらちらと寝顔をのぞいてしまう。
あーわたしも眠くなってくる。
でも、今寝ちゃうとまた1年の時みたいになりかねない。
ほっぺをぱんぱんと叩いて眠気に抗いながら、
また本へと目を落とす。
・
・
・
「穂波ちゃーん、研磨さーん」
リエーフくんの声がする。
眠い目を擦りながら顔を上げて探すけど、
リエーフくんはいない。
…あれ、わたし結局寝ちゃってた?
「おーい、こっちですよー」
リエーフくんは教室から声をかけていた。
…ってあれ?
リエーフくんの教室には1年生がみんな席についてる。
こっちをみてる子もいる。
教団には先生もいる
…ん?