第17章 GW
『うん、ありがとう。わたしも遊児のそういうとこ好き』
「これからは従兄弟だからはないべや」
『…ん?』
「従兄弟は結婚できるんだって、知ってた?」
『え、知らなかった』
「だから、従兄弟だから好きにはならないはもうなしだべ?」
『………じゃあ、従兄弟だから手を繋ぐももうないかな』
「………」
『………』
「それは、そのまま!従兄弟だからじゃなくて、俺だから!」
『…ふふ。うん、遊児と手を繋ぐのは、きっとこれからも普通にあるよ。
海潜ってる時とか、岩登ってる時とか… だからそれはかわらないね』
「…はぁ〜よかった」
『…笑 いっつも遊児が言ってくれること、軽く流してはなかったよ。
遊児も軽そうに見えて、軽くないの知ってるから。
…でも、まぁ、素敵な子を見つけたら声をかけちゃうのも知ってるけどね。笑』
「穂波がやだって言うならやめるべ?」
『なんでよ 笑 わたしにそんな権限ないし、いやじゃないし。笑
人を無駄に傷つけなければ、いいと思うよ? …ふふ』
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午後の練習も途中までみて、
帰りの新幹線に間に合うように学校を出た。
携帯で地図を見ながら駅に向かって、仙台駅まで。
午後の練習もわたしが見たとこまでは、
ひたすら2on2。
すごい体力だと思うし、なんとも。
おもしろい練習風景だった。
お父さんは撮影の仕事があるから昨日車で先に帰ったので、
仙台駅でお母さんと合流して、2人家に帰る。