第14章 blooming
ー研磨sideー
「ぅおーーすげーーーーかっけーーーーー」
「…ちょっと虎、耳の近くで大声出さないで」
3月の終わりのある日。
部活の昼休憩、弁当を食べながらiPadでサーフィンの大会をみてる。
夜久くんとか、まぁなんかみんなのぞいてみてる。
ベルズビーチっていう波の高いところだって
穂波が言ってたけど
ほんと高い…んだと思う。
スタンダードを知らないし
もはやちょっとよくわかんないけど。
夜久「アキくんはこれから?」
研磨「………」
字幕ないからよくわかんない。
実況とか早口だし
研磨「…今日アキくんは3ヒート目ってなってるから多分、もう終わってる」
クロ「…ヒート?」
夜久「そっかー でもやっぱすげーな。世界大会だもんな」
山本「なにがなんだかわかんねーけどすげー 波でっけーなー こぇー」
海「あれ?いま穂波ちゃん映らなかったか?」
研磨「え、そんなわけ」
夜久「ぅおおお!」
クロ「アキくん談笑カット」
福永「with 穂波ちゃん」
「 !!! 」
ちょうど制限時間が終わって
次の人たちが始まる間の時間に
アキくんのアップみたいなのが映って
アキくんが笑って喋ってる相手が穂波だった。
サングラスかけてて目は見えなかったけど…
時間にすると数秒だけど
なんかちょっと驚いた
夜久「英語くっそ早くて聞き取れなかったぜ」
クロ「アキ・運天とか言ってたのかね」
夜久「穂波ちゃんって、海外でもモテそうだよな」
クロ「夜っ久ん、それ日本に残ってる彼氏の前で言う?」
夜久「は? 研磨は別に気にしねーだろ、なぁ研磨」
研磨「…うん、別に」
クロ「…まぁ、そうだわな。その彼氏は研磨だったワ。 ねぇヒートって何」
研磨「…組だってさ。3組目は3ヒート目。今やってたのは11ヒート目。上に書いてある」
クロ「…へぇ アキくんは勝ってんの?」
研磨「わかんない …あ。」
山本「…ぬぅわっ はぅっ……」
夜久「うわ、また穂波ちゃんだ!」