第14章 blooming

「いろいろ思った」

『…ん？』

「…まぁいいや。　…穂波が気持ちよさそうにしてると嬉しい」

『………』





…なんでいきなりそんなこと言うんだろ
ほんとに、いつもいつも、研磨くんはずるい





『…あっ………』





ゆっくりと挿入される
ナカを確かめるみたいにゆっくりと。

根元まではいると
研磨くんの手が頬を撫でる





『…キス、して？』






手を使って抱き寄せられないから、
言葉にするしかなくって…





頬に手を添えたままそっと口付けてくれる
優しいキス

もっと、と　啄むように口付け返す。

少しずつ、腰が動き出す
内側の壁を擦るようにゆっくりと…





唇を離し、上体を起こしてわたしの脚に手を添えながら
腰を動かす研磨くん。

眉をしかめて、ゆっくり瞬きしたりしながら感じてる。
…色っぽい





『…研磨くん、　…わたしも研磨くんが気持ちよさそうにしてると嬉しい』

「…っ………ん。」





腰の動きが速くなる。






「………ぅ…」






一度速度を落として、
奥まで挿れたまま腰をぐりぐりと回すように深いところを擦る

欲しがるように、腰が浮く

気持ちの良いことを身体はちゃんと知っていて
勝手にこうして動いてく





エッチのときだけじゃなくて
普段の姿も
研磨くんは自分にとって気持ちの良いことを知ってる

…気持ちよくないことも

研磨くんの研磨くんらしい大好きなところのひとつ






「…なに考えてるの」

『…研磨くんのこと』

「…ふーん　ならいいや」





そう言ってまた腰を大きく動かし始める






『……んッ………』

「穂波、こっち見て」







言われるままに目を見つめる

何度見ても、吸い込まれるような…
それと同時に突き刺さるような…
綺麗で冷静な瞳




ゾクゾクする