第14章 blooming
「ねーみてこれ!」
「わ!すっごく大きく載ってる」
「え、ていうかこの人普通におしゃれなんだけど…暗いからわかんなかった」
「『色味が似てること、アイテムが被ってることに私達に言われるまで気づいてなかった
ナチュラルな雰囲気漂うかわいいカップルでした◎』だって」
「山本クーン、これってバレー部の子でしょー 派手じゃないけど目立つカップル」
山本「!!!!!!!!!!!!!!(じょ、女子に話しかけられた!)
…ぁん? …ぁああーん? ちょ、ちょ、ちょっとこれ貸りる!すぐ返す!」
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ークロsideー
「黒尾さーーーーーーん!!夜久さーーーーーーん!!」
…いや、クラスちげーから。
…廊下からまとめて呼んでんじゃねぇよ
教室に凄い勢いで走り込んできた
山本「…っはぁっはぁ…………これっ」
急いできたくせに、
妙に丁寧に机に置かれたのは女子が読むような雑誌
クロ「………」
雑誌一面に手を繋いだ2人がでっかく載ってる。
夜久「…お前呼んどいてこねーし、俺が駆けつける前提ってどーゆーことよ」
…………
夜久「…今月は上野にて ストリートスナップ!
…孤爪くん(16)運天穂波さん(16)……
なんで研磨は名字だけなんだ?」
山本「…フルネーム言うのに気乗りしなかったんじゃないスか」
海「何騒いでるかと思ったら」
クロ「おぉ、海。 山本うるせーんだよ、ちったぁ落ち着け」
山本「…すんません」
クロ「…にしてもでかでかと載ってんなぁ」
夜久「絶対こんなつもりじゃなかっただろうな 笑」
クロ「つーか研磨どこみてんだよ…笑 まぁいつものことだけど」
夜久「『2人ともサイジングがばっちり!自分の体型をよくわかってますね◎』
『飾らない笑顔の穂波さんと、対照的にこちらも飾らない様子で視線を逸らす孤爪くん。
魅力的なカップルでした!』 だって。 カメラマンの人のコメント、服関係ね〜 笑」
山本「ベタ褒めじゃないっスか」
海「…いい写真だな。ほんとに2人のいつものままだ」
まぁ、確かに。
…いい写真だな