第13章 16
ー穂波sideー
「あした美術館いこ」
昨日、学校で研磨くんが誘ってくれた。
今日の午前中は
研磨くんは部活、わたしはレッスン。
だいたいいつもそのまま落ち合うけど、
荷物置いて行きたいし、
それぞれ一旦家に帰ることにした。
今は、研磨くんが自転車でうちに来るのを待ってる。
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電話が鳴って、外に着いたよって連絡がくる。
外に出ると自転車に鍵をかけてる研磨くん。
グラミチの茶色いコーデュロイパンツに
前に着てたパタゴニアの白いボアジャケット
ジャケットの下に黒いフーディ、
黒のコンバースと斜めがけしたウエストポーチ。
あぁ〜 いつもかっこいい私服。
『研磨くん、やっほー』
「…?」
こんにちは、もお疲れさまもしっくりこないから
そういう時はやっほー
「穂波、誕生日おめでとう」
『うん、ありがとう』
ぎゅっと腕を絡めて歩き出す。
「…穂波なんか食べたいものある?美術館行く前に食べよ」
『…うーん おでんかラーメンかなぁ』
「…ふ 笑 …おじさんみたい。 寒いもんね」
『研磨くんは?』
「ラーメンって聞いたらラーメンが食べたくなってきた」
『…ふふ、じゃあラーメンにしよう』
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池袋で一度乗り換えて、上野駅に到着。
久しぶりに来た。
美術館からあまり遠くないとこに入って
ラーメンを食べる。
2人とも醤油ラーメン。
2人とも麺固め。
腹ごしらえを終えてお店をでた。
美術館2つ、博物館2つに動物園。
ここはワクワクがいっぱい詰まった場所。
今日は東京都美術館に行く。
新印象派の特設展がやってるみたいで
モネの絵も展示されてるんだって。
なんだかすごく、デートっぽい。
手を繋ぎながら館内に入る