第12章 smh
クロ「………」
研磨「………」
クロ「夏の合宿とか、穂波ちゃんきてくれたとするじゃん。
輩いっぱいで泊まりだぞ? まぁ今までも他校の女子マネージャー居ても普通だったけど
いやじゃないの?木兎みたいなやつもいるし」
研磨「木兎サンは特殊な人間」
クロ「いやそうじゃなくて。好意を持ってるっていう」
研磨「…別に、どっちでもいい」
クロ「…はぁ。よくわかんねぇわ、聞いても」
研磨「………」
クロ「…じゃあ、逆は?逆」
研磨「…逆?」
クロ「研磨が他校のマネとか女バレの子とかと仲良くしてて、それを穂波ちゃんが疑ったり」
研磨「…疑う?」
クロ「妬きもちやいたり」
研磨「…妬きもちか。 …それはかわいいかも」
クロ「…今日よく喋るな」
研磨「…別に。喋んなくてもいいなら喋んないけど」
クロ「いやおもしろいから喋って」
研磨「てかそもそもおれが他の女子と、とか設定にリアリティがない」
クロ「…まぁな」
研磨「…」
クロ「つーか話戻るけどさ、周平が音駒に来た時ちょっと怒ってたじゃん。あれはどうなんの」
研磨「あぁ、あれはやだったけど。でも穂波つっぱねてたし、不要に触らないでとは言った」
クロ「え、周平に?」
研磨「うん」
クロ「へぇ、そうだったんだ。…独占欲はちゃんとあるんだもんな」
研磨「うん、今日もクロのとこから帰ってきたあともキスマークつけたし」
クロ「は? どこで」
研磨「…言わないけど」
クロ「………。 まぁいつ聞いてもよくわかんないわ」
研磨「………」
クロ「独占欲はある、ケツ触ろうとしたら怒る、でも好きになるのは自由 …矛盾してねぇ?」
研磨「そうかな。独占欲はおれの中でしょ。好きになるのは向こうの中でしょ。触るのは物質的じゃん」
クロ「………」
研磨「もういい? もう話すの疲れた」
クロ「…へい」
…クロとおれがそんな簡単にギクシャクしないのと
似たようなものだと思うんだけど。
そりゃ、彼女と友達じゃ違うけど、でもなんか
一緒のこともあるんじゃないかな
信頼、とか?
よくわかんないし、クロには絶対言わないけど。
…今週末穂波の誕生日だ