第11章 暁
ー穂波sideー
水曜日、お兄ちゃんの見送りがしたくて
午前中、学校を休んだ。
「研磨によろしく〜」
そう言ってゲートの向こうへ歩いて行ってしまう。
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お兄ちゃんや周平といる研磨くんは
バレー部のみんなといるときに似てて、
でもやってることがあまり知らないことだからか、
少し質問とか会話が多いように思う。
でもそれが学校とかで他の人に対して発動するわけでは全くないようで
それ以外の研磨くんは最初に会った頃となにも変わらない
五限の体育に遅れていくと
研磨くんはいつものように体育館の端に座ってる。
『研磨くん』
「あ、穂波来たんだ。偉いね」
『…たしかに。五限から来るなんてわたし偉いかも』
「バリまでフライトどのくらい」
『直行便だから7、8時間かな?』
「…へぇ あのさ、週末穂波用事あるよね」
『土曜はレッスンの後、ヨガクラスの体験する。いろいろ試して通うとこ見つけようと思って。
日曜はカズくんと室内のパークに行くよ』
「…良かった」
『…ん? 研磨くんは部活だよね』
「うん、日曜は梟谷グループと練習…音駒で」
『へぇ』
「クロが穂波に声かけろって煩いから。…予定あって良かった」
『…? …ん』
「あ、別に穂波に来て欲しくないわけじゃないんだけど、なんとなく…』
『うん』
「あ、あと …来週の土曜、穂波誕生日でしょ。午後一緒に過ごせる?』
………泣くなわたしぃ
『うん、過ごせる。 嬉しい、ありがとう』
「…ん。家がいい?どっか行く?」
『…へ?』
「…え」
だめだぁ………
涙がぼろぼろ出てくる
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「穂波さん泣いてるの初めてみた…」
「え、喧嘩?孤爪くんと?」
「マジ?孤爪、なに言ったんだよ」
芽衣「いやあれは嬉し涙でしょ」
ひかり「孤爪くん、戸惑ってる。笑 かわいいかも」