第10章 2012

研磨くんの手が頭に触れる
そっと、髪をかきあげて、撫でてくれる


荒い呼吸が少しずつ落ち着いてくる






『…研磨くん、大好き』

「…ん。おれも穂波のこと好きだよ」





こうやってまた、不意打ちに…

「…ん。おれも」　がほとんどで、
それは研磨くんらしくてそれだけでいつも心が一杯になるのに…






『…キスして？』






肩に手をかけてねだると、
優しいキスが落とされる







「穂波、後ろ向いて？」

『…ん』





…こんないっぱい達してて、後ろからなんて、
ちょっと自分がどうなるかわかんない
なんかもうずっと頭がつーんとしてるし







四つん這いの姿勢になると
背中に指がつーっと這う

研磨くんの綺麗な指を想像してゾクゾクする

その隙をつくかのように研磨くんのがはいってくる






『……あっ………』






深く深いとこまでくる







ゆっくりとした研磨くんの動きに合わせて
自分の腰が勝手に動き出しちゃう

…もう十分すぎるほどに受け取ってるのに
まだ自分から欲しがる身体に驚いてしまう







「…ッ……… ぁー」







研磨くんから小さく声が漏れる

あぁ、顔が見たいナ…







律動はどんどん速くなって
その度に奥に打ち付けられる







『…んっ　んっ………けんまくッ………』








身体がビクンとのけ反って腕の力が抜ける