第7章 アイテム
ー研磨sideー
日曜日。
部活を終えて、〇〇駅で降りる。
穂波は白いブラウスに濃ゆいブルーのデニム。
上からざっくりとしたベージュのニットを羽織ってる
長袖の季節になって露出は必然的に減るけど、
首元が空いてて綺麗。穂波の鎖骨がおれはすき。
『研磨くん、部活お疲れさま』
「…ん」
『そしてお誕生日おめでとう!』
そう言ってぎゅーと抱きついてくる。
『一緒にお祝いできて、本当に嬉しいです』
おれも。こんな誕生日は初めて。
「うん。…じゃあ、いこっか」
うちの駅がある方に歩き出す。
「そのシャツ、前にワンピース着てたのと似てるね」
初めてエッチした時に着てたやつ。
『…すごい研磨くん。同じ人たちが作ってるやつ。
ハワイのでね、これは去年買った分で長袖なの。
半袖のワンピースは今年ね、お兄ちゃんが買ってくれたの』
「貝のボタンかわいい」
『ね!わたしも貝ボタンすき!』
「…似合ってる」
そう伝えると、えへへーと言って微笑む穂波。
もーなんでこんなにかわいいの
家に着くと穂波は母さんと父さんに挨拶して、お土産を渡してた。
お酒に合うしょっぱいクッキーと心さんからお気に入りのクラフトビールだって。
夕飯のときに大体ビール飲んでる母さんは嬉しいだろな
「おれ、シャワー浴びてくる…」
いつもと違う賑やかな家にすこし違和感があるけど、
穂波だから。安心感も同時にある。
でも母さん、おれがいない間に変な話しないといいけど…