第6章 層
野球部?サッカー部?
がやがやと声が聞こえてくる
「…穂波、靴脱いで?」
『……ん』
部室に上がって壁の方に移動しようと思った。
外からみると曇りガラスに穂波の背中が透けてみえるだろうから
靴を脱ぎ終えると
穂波が肩に両手を添えて、おれを押す
キスをしながら後ろに誘導されて、
今度はおれが壁に背をつく形になった
少しだけ低いところから見上げる穂波
もう瞳はトロりと熱を帯びている
前を閉じてないジャージの肩にに手をかけて、リュックと一緒に下される。
それからTシャツの裾をまくり、穂波に脱がされた。
頭に手を回し、再度深い口づけを…
これ何度しても、気持ちいい
2人とも上衣は纏ってないから、穂波の胸や素肌がおれの肌に触れる。
ゆっくりとリップ音をさせながら、唇を離し、
穂波の舌はおれの耳へと這う
耳たぶにカプリと噛み付いたかと思うと
舌が耳の穴を舐め回す
クチュ、クチュって音がすぐそこで響いて
すごいいやらしい
こんな風になってるって知らずにさっき穂波にしてたけど…
こんななんだ…
「………ッ…」
舌で耳を責めながら、穂波の指先はおれの突起に刺激を与えてくる。
初めて、触られた。ここって男も気持ちいいんだ…
舌はするすると首筋を這い降り、
途中一度止まって吸い付くと、
また下へと進む
もう片側の突起に舌が触れる
「…………ぁー……」
なにこれやばい
そのまま舌と指で押さえたり吸われたり転がされる
『研磨くんの汗の匂い………すき』
いつもこう、唐突に真っ直ぐな言葉を零す穂波に
どれだけの愛おしさを感じるのか、
穂波は知らないんだろうな…
そろそろおれも責めたい
腰をかがめておれの胸元に吸い付く穂波を起こそうとする
『ダメだよ、研磨くん。もっと下へ行くの』
「…え」
そう言って穂波は横腹やへその周りを滑るように舌を這わしてから
俺の前で跪き、ズボンに手をかける
「……ちょっと、穂波」