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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第39章 scenes


ー穂波sideー






3月4日(月)
卒業式。







式のあと、各クラスでホームルームがあったのち解散。
そのタイミングで渡り廊下に楽器を持ち出してとりあえず一曲する。

さっと持ち運べるギター、カホン、マイク。
それからなんとピアニカ。

アコーディオンと迷った結果何故だかピアニカ。

上手い人が弾くとピアニカも立派な楽器だ。





そして今日は、撮影もする…らしい。
文化祭の運営委員にいた2年の人で動画撮影、制作する人がいて、
その人と友達で撮影してYouTubeにあげるらしい。

そんな大事なのにわたしが入っていいの?ってなったけどまぁ仕方ない。

焼きマシュマロくんたちはうまいし、
人を惹きつける魅力があるからきっと、注目されると思う。






高校最後のHR。
各クラスそれぞれでかかる時間が違うだろうってことで
先生たちと実行委員の人たちが色々練ってくれた。

窓から中庭を先生が覗いたらもう終わりにできる合図。

揃ったら即、私たちがわーとでて音を出す。
それまで、先にHRで話すことが終わっちゃった先生は
腕の見せ所で何とか引き伸ばしてもらう。っていうまぁ結構なむちゃぶりだけど。
それでも先生たちも喜んで協力してくれてすごい。

さすが、あれだけの文化祭を取り仕切る実行委員。運営委員たち。
信頼がすごい。







中庭を挟んで向かい側の2階の窓からこっそり、
先生の合図を確かめる人がいて。
その人が私たちとか音響の人とかにLINEで合図してくれる。







なんかすっごいわくわくする!







一曲目は、ありがとう。
井上陽水と奥田民生のやつ。

キャッチーでわかりやすくって、ばばーんって感じ。

わたしとギターの金髪くんで歌う。




ありがとう、ありがとうって、
歌ってて自然と笑顔になるし
それにもうクロさん、海さん、夜久さんへの思いがだだ漏れになる。





昔の曲だけど聞いたことある人多いと思うし、
実際私もそうだったし、
それに初めて聞く人でも最後には口ずさめるような曲。
今日、すごくすっごくぴったりだと思う!





わたしたちからのありがとうだし
卒業生もいろんな人を想ってありがとうって口ずさめたらいい。







金髪くんの携帯がなる。
わーい、始まる始まる〜!








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