第5章 夏
ー研磨sideー
イタリア料理の店は、
お洒落で無骨で、でもナチュラルで、
居心地のいいとこだった。
料理も旨い。
みんなすごい食べてた。
デザートとお茶も出てきて、ケーキ美味しかった。
プルーンとアールグレイのくらんぶるけーきだって。
プルーンのケーキなんて初めて食べたけど美味しかった。
穂波って料理すごい美味しいけど、お菓子も作れるのかな。
「……帰る前の穂波ちゃんすごかったな」
穂波がトイレに立ったときにクロが言った。
確かにみんな観てたんだけど、誰も今まで話題にしてなかった。
夜久「すごかった。なんか持ってかれちゃって、
で、研磨にチューで引き戻されて、なんか話すタイミング逃してた 笑」
ツトム「何度か踊ってるのは見てるけど、今日のすごかったね。カメラ構えるの忘れてたもん。不覚」
遊児「俺もあんなの初めてみた。海とかで踊ってて綺麗だなってのはあったけど」
カズ「………」
クロ「なんつーの。神々しいっつーか」
ツトム「なんかシャーマニックな感じあったよね」
遊児「でもエッチだった」
クロ「…コラ」
遊児「でもそうじゃね?腰の動きとか、なんか全体的に柔らかくってエッチ。それはいつもか」
研磨「……………」
カズ「うん、穂波はエロい」
夜久「こら!」
ツトム「でも今日の踊りはなんかそんなこと考えてる暇もなかったんだよなぁ〜」
夜久「すげー長い時間だったのか、一瞬だったのかみたいな感じになった」
クロ「風も吹いたよな」
夜久「そうなんだよ、あれも、なに?偶然?タイミング良すぎない?」
研磨「…………偶然ではないんじゃない」
夜久「………じゃ、なに?必然?」
研磨「…………偶然じゃないからって必然である必要ある?」
夜久「………確かに」
クロ「なんの話だよ 笑」
店の人と話してた穂波が戻ってきたので、店を出た。
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家の前まで送ってもらったら、
母さんが出てきてツトムくんにも挨拶してた。
みんなで車で外出とか(しかも房総とか)
おれには考えられないことだから
ちょっとテンション上がってるんだと思う。
穂波がいなけりゃ別に行かないし。
海とかみてるのは面白いけど、
みんなで車に乗って行きはしないなって感じ