第31章 ガーベラ
ー穂波sideー
研磨くん、ぽかんとしてたな。
高校生のわたしたちからしたら、
いや高校生じゃなくても、気軽なプレゼントじゃないもんな。
ノートPCとスピーカー。わたしは知らないメーカーのだった。
…でも、落ちてた付箋を読むとふっと小さく笑って、
それからはなんというか、遠慮なく、って言う空気になった。
なにが書いてあったんだろう。
とりあえず、洗い物。洗濯も。
ベッドに布団乾燥機もかけよう。
それから、少しずつ大掃除。
カズくん、今日どっか行くっていうかな。
…もう、ほんとにほんとに、もうすぐ。
春高だ。
11月の暮れに抽選会があって、
それによって決まったトーナメント表を私も見せてもらった。
音駒、烏野どちらも2試合勝ち進むことができれば、
3日目に対戦することになる。
烏野はその場合2試合目はインハイ準優勝の高校。
音駒は猫又先生の教え子が監督をされてる石川県の高校。
猫又先生の教え子なだけあって、固い守備が特徴なんだって。
わたしがきばることではないけど、
やっぱりどきどきする。
勝って欲しいとかそういうことはあまりわからないけど、
ただただ、うん、どきどき。
…その前に年末年始。
去年は台湾にいたからな。
少しでも研磨くんに会えるかな。