第31章 ガーベラ
海「あぁ、研磨。 それな、おかげさまで付き合うことになったよ」
クロ「…あ!?」
夜久「…は!?」
「…そっか、よかったね」
おかげさま、っておれ何もしてないけど。
海「黒尾、夜久、俺な、彼女できたんだ」
クロ「…はぁぁぁ!?」
夜久「…はーーー!?」
クロ「なにそれ聞いてないんですけどー!
っつーか、研磨には喋ってるってどーゆーことですかぁ!?
こういうことは彼女持ちに聞いとけ〜的なあれですかぁ!?」
海「いや、そういうわけではないけどな。
まぁでも2人はすごくいいカップルだからな」
クロ「それ俺が言ったこと肯定してんのか否定してんのかわかんねーんですけど!」
夜久「っつーか誰だよ!3年?何組?」
海「5組の子だよ」
クロ「俺らと同クラかよっ!」
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クロと夜久くんはもう、なんかうるさい。
なのに海くんは穏やかに返事してる。
すごいな、って思う。
声や言ってることや表情だけが穏やかなんじゃなくて、
心の中も穏やかなんだ、っていつも思う。
何回目の人生なんだろ、とかやっぱ海くんとか見てると思う。
穂波もそういうとこあるけど。
そういや穂波、自分の能天気さに呆れる…って今朝言ってたな。
なんか大学のことで根本的なことに今更気づいたって言ってた。
今日荷物取りに行ったら、次会うのは30日の部活終わり。5日後。
もしかしたら部室の掃除させてもらいに来るかもって。
それからその時までに少しは頭の中整理しておく、って。
…ていうか、春高まであと11日。