第29章 山茶花
海「体育倉庫?」
クロ「DJの時間の時、仲良く二人で体育倉庫から出てきた」
夜久「うわっ お前研磨!」
「…なに」
クロ「やだ研磨くん野獣♡」
「クロ、やめて」
夜久「え、マジなの!?マジであの中でしたの?」
「…してない」
クロ「してるな、これ」
「…してないし」
クロ「してる なんなら2回」
「 ! 」
夜久「おいなんで黙るんだよ」
海「したんだな。ちゃんと後片付けはしたか?」
「………明日もっかい見とく」
クロ「研磨ぁ!海にはえらい素直じゃねーか、俺泣いちゃうよ?」
「うるさい、クロ」
…はぁ。
話は次第に逸れていって、
そうこうしてる内にみんな方向がばらけていって、
クロと2人で駅まで歩く。
「いやでも俺、あの金髪くん気に入っちゃった」
「…あぁ、バンドの」
「すげーよく見てるし、勘よくね?」
「うん、おれもそれは思った」
「狙っちゃおっかな〜」
「………そっか、穂波が喜ぶよ」
「はい!? いや普通に冗談なんですけど」
「おれが突っ込むと思ったわけ」
「…いえ、思ってませんけども」
「でもその冗談、穂波が聞いたらクロ叱られるかも」
「…え?どゆこと?」
「いや、なんとなくだけど…
穂波はそういう冗談すきじゃなさそうだな、と思っただけ」
「………なんかじわじわとモーレツに反省してきたんですけど」
「え」
「え、じゃねーわ!」
「おれの勝手な憶測だから、別に反省とかしなくていいし」
「研磨の憶測、お前がわざわざ口に出していうそれなんかほぼ真実じゃねーか」
「…なにそれ」
「いやでも普通になんつーか… まぁありがてー存在だなぁとかね、思いましたよ。
金髪くん初め、あの子の周りの子達も」
「…?」
「まぁ、いいわ。なんでもねーわ。 …で、マジで2回やったの?体育倉庫で」
「………」
一対一でこういうこと話し出すと結構しつこいんだよな、クロ。
みんなといると、わりといいタイミングで切り上げてくれるんだけど…
…はぁ
やっぱ学校とかでするもんじゃないな。
声聞かれなくても、穂波の事後の顔見られなくても。