第29章 山茶花

研磨くんはそのまま優しく腰を動かしながら
深く深く口付けてくれる







イッたばかりでこの濃厚さは… 意識も身体も溶けてくみたい…








気がつくとわたしも腰をくねらせて
もっと気持ちいいとこに当たるようにしてる

お互いに体を引き寄せあって、絡めあって…








深く口付けていた唇が離れ、
研磨くんは耳元に顔を埋める







「…穂波、すき」








耳の中に、研磨くんの小さな声が響く

心も身体も溢れるほどに満たされる








「穂波、離れたくない」

『…んっ』

「今も、ずっと… あーちょっと… ごめん、無理」

『…んぁッ』

「好きすぎてよくわかんない」

『………ぁ…』

「…穂波」

『研磨くッ…ん……』







そんな風に、甘い言葉を耳元で囁かれると…わたしもう…







『…あッ………』






すぐにイっちゃう






「…おれまだ、イきたくない」







くたぁと力が抜けたわたしをぎゅうと抱きしめて、
研磨くんは腰の動きを一旦止める







「赤ちゃん作れるようになったら、何回イッてもずっと繋がってられるのに」

『………』







今はまだ、イッたら一度抜かないといけないから…って意味かな。
うぅ… 研磨くんの赤ちゃん　産みたい。　夢のような話。









研磨くんはしばらく腰を動かさないで、でも繋がったまま、
キスをしたり、首筋や耳を舌や唇で触れてくれたり、胸を触ったりしてくれた。









「もう、このまま寝たい」

『…ふふ　研磨くんがいいならわたしもそれで』

「…んー」







…迷ってる。
かわいいなぁ









「やだ。出す」

『…ん、全部全部ほしい」

「………」

『研磨くん、すき』







もう今日、何回言ったんだろう。
いつもいつも大好きだけど、何だか今日は溢れてきて言わずにはいられない。







「…ん。　ねぇ穂波、このままの格好でもいい？」

『…え？　あ、うん。このままが、いいな』

「…ん」







体位変えなくていい？ってことだよね。
このくっつき具合は、離れがたすぎる