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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第28章 しらす


ー白布sideー





最悪だ…





不意の事故のキスはいい。
穂波が口を開くから舌を入れそうになったけどそれも制御できた。

穂波の頭の下に敷かれた手も、痛くない。
バレーに支障はなさそう。




けど俺の下半身はこの状態に半分くらい反応してしまっていて
動くに動けないというか… 母屋に戻るのは無理だ。




直ちに起き上がって背中を向けるのが得策なのはわかるんだけど、
少しだけこのままでいたいと思った。
すこし、だけ…
穂波に抱き寄せてもらえたら、いいなと。思ったりして




そこまではそれなりに冷静に判断、対処できてたと思ってたんだけど…




俺の左手が触ってるのは穂波の胸で、
その上、無意識のうちにやんわりと揉んでる。
最悪。




慌てて手を離すけど、手には感触が残ってて…





「変な感じ。 つーか、お前馬鹿だろ。 なんで突っぱねないんだよ」

『ごめん、無意識なんだろうなって思ったら…』

「思ったら何」

『ちょっと…愛おしくなってしまって』

「はぁ!?お前ふざけんなよ。俺のこと男としてみてないだろ」

『いや、ものすごく意識してるよ、男の子としても』

「…んなこと、こんな状態でケロッとした顔で言われても信じれるかよ。
俺だけ必死に冷静さを取り繕って馬鹿みたい」

『わたしのここ、すっごくドキドキしてる』




俺の胸に手のひらを当てて穂波が言う




「…ここだけ?」

『いや、ここだけじゃないよ。…これは、危険だ』

「は?」

『白布くんももしかして忘れてるのかな』

「…何を」

『バスタオルに頭突っ込んで…』

「………」




言わないでおこうって思ってたけど、思い出したのか。
でも、危険ってなんだ?





『白布くんが、これは危険だって言ったのを思い出した』

「…笑」

『…笑』

「本当、気が抜ける、穂波といると」

『微笑ましいよね、今思い出すと。危険だ、だって。かわいい』

「…実際、危険だって思ったんだよ」

『…ふふ、さっきなんて言ってた?』

「は?さっき?」

『こうしたらいいのかな』




腕を背中に回してぎゅってしてくる




浮かせていた身体を抱き寄せられて、身体がくっつく。
肩に顔を埋めて呼吸を落ち着かせる
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