第25章 秋刀魚
「…おれの」
研磨くんは首筋と肩の二箇所にキスマークをつけて、
それから指でつーっとなぞりながらいつものようにそう呟く
それから止まっていた腰がゆっくりと動き始める。
『…んっ 研磨くッ …あッ………ん……』
研磨くんはキスしようって言ってたのを忘れてたのか
身体を起こして胸を弄りながら 腰を動かす。
ぎりぎりまで抜いて奥までとんっと突く。
眉をしかめながら、気持ちよさそうな顔をして…
「…穂波」
研磨くんの右手が首に伸びる
「…ほんとには苦しくしないから、いい? ちょっとだけ」
『………?』
手を広げて親指と残りの指がちょうどわたしの頸動脈あたりに当たる
くっと研磨くんが力を入れると頭がくらくらしてくる
気道にはノータッチだから息は苦しくないけど…
頭に血がのぼっていかないからかな…
くらくらして ふわふわして きもちいい…
「…ッ………」
首を絞められてるのはわたしなのに、
研磨くんも苦しいような気持ちいいような顔をしてる。
それでいて目は、完全に猫。捕食者の目だ。鋭い。
…ゾクゾクする。
いったんふわぁっと緩む。
ぐーっと血が流れて行くのがわかる。
じーんってする。
「平気?」
『…ん、気持ちいい』
「…もっとしていい? …あ、強くはしないけど、今みたいに」
『…うん 研磨くんもきもちいいの?』
「うん、すごく」
『…ん』
うん、すごく。 かぁ。
そんなになのかぁ…