第24章 かぼちゃ
8月25日(土)
音駒合宿1日目
前回同様、早めに集まっていろいろ用意する。
今回も山本くんのおじいさんがたくさんのお野菜を持ってきてくれた。
買い出しの付き添いは夜久さんのお母さんだった。
夜久さんのお母さんもとっても綺麗な方で見惚れてしまった。
まだまだ暑いけど、前回に比べて秋よりの夏野菜。
何がいいかなぁ〜 献立をざっくり決めていく。
少しだけお昼の仕込み済ませ体育館へ向かうと、もう随分賑わってた。
烏野高校以外、みんな到着して各々のことをやってる。
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「穂波ちゃん、おはよう」
ドリンクを作りにカゴを持って体育館をでると、
後ろから京治くんが話しかけてきてくれた。
歩きながら会話を続ける。
『あ、おはよう!京治くん』
「よく焼けたね。綺麗な小麦色」
『うん、たくさん太陽の下で遊んできたよ』
「葉書届いたよ、2枚とも」
『あ、2枚目も届いたかぁ。…ふふ』
「内容ももちろんだけど、内容だけじゃなくて、
文字や行間やなんか全てからいろいろ感じることができて、手紙っていいなと思った」
『嬉しい。…ね、手紙っていいよね。
京治くん、郵便局で切手とかみたことある?切手選ぶのもすごく楽しいよ』
「切手か…あまり気にしてみたことがなかった、というかあまり郵便局に行くこともないかな、まだ」
『あ、そっかぁ。そうだよね』
「…〇〇さんに会うなんて、すごいね。しかも、何度か食事をしたの?」
『そう!そうなの!もうこれは京治くんに伝えたいー!ってなっちゃって。
受け取ってくれて、読んでくれてありがとう』
「いや、そんな。俺の方こそありがとう」
なんだろな、京治くんも研磨くんと一緒で思ってないことは言わないんだろうなって感じがする。
取り繕うための会話とかはあまりしないというか。
でも、研磨くんより話すのは得意というか…
するすると真っ直ぐで聡明な言葉が口から出てくる感じ。
落ち着いた声のトーンも相まって聞いていて心地が良くなってくるんだなぁ。
ドリンクを作り終えて
また体育館への道をお話ししながら歩いていると、一段と賑やかな声が聞こえる。
烏野高校も到着したみたい。
京治くんとまたね、をして各々のすることを進めてく。