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【ONE PIECE】人はそれを中毒という

第17章 番外編 俺たちの幼馴染みの話


ある日。
こたつを囲んで今後の鍛練内容について意見を出しあっている時。
四辺にしか座れないこたつに皆で入るためローとクロエは身を寄せて二人くっついて座っていた。

「おい、寝るなら部屋行け」
「……まだ雑誌読んでる」

眠そうなクロエだがまだ読むと頑ななため、それ以上は何も言うことなく話し合いを続ける。

暫くたってフネを漕ぎ始めていたクロエは、突然頭を上げた。

「膝かして。30分で起こして…」

そういうが早いか、こたつに肘を付いていたローの上半身を押し退けると、空いた膝にぽすんと頭をおとした。
一連の流れに一言も挟めないで見てるだけだった俺らに対し、ローは「またかよ」と呟く。

「起こしても起きねェくせに」

更にブツブツ文句を言うロー。

じゃぁ、めちゃくちゃ甘い顔してんじゃねぇよ!
なにクロエの額撫でてんだよ!
ホントに付き合ってないんだよね!?

案の定30分じゃピクリとも起きないクロエを、ローは抱き上げて寝室に連れていった。











ある日。

「あれクロエ、それローのTシャツ?」

ベポの声に反応して俺やペンギンがクロエを見る。
クロエの体にはすこし大きいTシャツを着る彼女は当たってるけど当たってないと言う。

「着心地良いから頂戴って言ったら断られたから兼用にしてもらったの」

クロエも着るし、ローも着る。
俺らは同棲カップルの家に来たのか?

「クロエ、ローの匂いいっぱいするね~」
「そう?ローって良い匂いだよね」
「うん。落ち着く匂いだよね!」

ねー!と笑い合うバカコンビ、基クロエとベポ。
ローがここにいなくて良かった…のか。

「シャチもペンギンも、そう思わないの?」
「いや、流石に…」
「つか男が男の匂い嗅がねぇだろ」

尊敬するローだとしても野郎の匂いについて語り合いたくはない。
すんすん匂いを嗅ぎまくるバカを遠い目で眺めてしまった。

ペンギンと目を合わせる。
うん、俺らは正常。間違ってない。







彼らが付き合い始めたのを知る数ヵ月前の、

こんな日常。






end.
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