第1章 今の二人
くたりと力なく寝転がるクロエの隣にローも寝転んだ。
本音を言えばこのまま第2ラウンドといきたい。
だが彼女に釘を刺されているために一度休憩させてやる必要があった。このまま続けると止まれなくなり結果クロエを抱き潰すことになるのは経験からわかっていた。
再会した初日ほど危ないものはない。
なるべくテンションが上がらないよう(ローが)気を落ち着かせながらクロエを片腕に抱き寄せると、抵抗もなくピタリと隣に寄り添った。
その安心しきっている顔に嬉しくなり、額にキスを一つ落とした。
髭がくすぐったいと身をよじっていたが、そこでなにかに気付いたのかクロエは眉をしかめた。
「今日はやたらと吸ったり噛んだりが痛かったけど、わざと?」
先程噛んだ首筋が痛いのか、箇所を擦りながらジト目でこちらを睨んできた。
見てみると少し青くなり鬱血しているようだった。
クロエを怒らせるだろうこの状態を今は言わない方がいいと判断したローは、謝る代わりに唇にキスをした。
それからは会話もなく余韻で微睡んでいると、クロエがふいに手をこちらに伸ばしてきた。
その手はローの頬から首筋へ、そして胸元のタトゥーに這った。
そして再び頬に戻ってくると、なんとも形容しがたい微笑みを浮かべた。
(くそっ、それは反則だ)
愛しい、嬉しい、気持ちいい、満たされる
そんな幸福な感情の混ざった微笑みを向けられて心臓を鷲掴みにされたように苦しくなった。
同時に下半身の一ヶ所に急速に熱が集まる。
「ん…ちょっと…」
クロエも勃ちあがり始めたそれに気付いたのか、くっついていた体を少し離した。
それにむっとして腰を引き寄せると、お互いの体で挟む。
体に擦り付けるように動かすと、愛液に濡れたクロエの陰毛がぺとりと張り付いてきた。
「ねぇ、もう少し休憩…」
「もう十分だろ。煽ったお前が悪い」
ぐりぐりと腰を押し付けながら、口は性感帯の耳を愛撫する。
わざとくちゅくちゅ音を立てて舐めているとクロエから声が漏れた。
それに気を良くし、食むようなキスを堪能しているとクロエがその腕をローの首に回ししてクシャリと髪を掴んだ。
クロエを再びその気にさせることに成功したローは、愛液と白液が溢れるそこに再び男根を突き立てるのだった。