第2章 弐.尊い命
翌日、柱合会議へと向かい、久しぶりに柱が揃う。
そこには報告のために来たの姿もあり、久しぶりに見た隊服姿に思わず胸が熱くなった。
「では、杏寿郎、皆に上弦との戦いについて報告をしてくれるかな?」
「御意」
「御意!竈門炭治郎少年から戦闘については皆聞いている通りで構わない!
上弦の参、猗窩座という鬼は逃がしてしまった。
これは俺の実力不足を恥じている!申し訳ない!」
「その猗窩座と交戦中に鬼舞辻無惨が竈門兄妹の他に探していると思われる人物がいる事が分かっています。
なんの目的があるか調査中で、わたしがこれから先その任務に携わる予定です」
「おいそれは大丈夫なのか?
十二鬼月と会う可能性が高くなりそうだが」
「言ってもただの調査ですからね…。
死ぬほど鍛練しますけど、しばらくは合同任務で付き合ってもらいます」
人物について特定は出来ているのかとか、そういう類いの質問が伊黒や宇髄が聞きはじめたが、お館様により制されていた。
完全に特定ができている訳では無いし、探している理由によっては慎重にならなければならない。
だから、任務に携わって何か情報を得たとしても口外しないこと。とお館様が仰った。
「炭治郎に続き、こうして足取りを掴めるようになってきた。
だからこそ皆には慎重になってほしい」
「御意」
皆が揃って頭を下げ、今日の柱合会議は終いになった。
俺がを呼ぼうとすると、先に胡蝶と一緒にお館様へ呼ばれ中へと入っていった。
なんだ、もう任務の話か……。
これからは忙しくなりそうだな。
例えその探している人物にが関わっているかどうかを除いても、重要任務に変わりはない。
そして鍛練も怠れないだろうから…しばらくは二人でゆっくりもできねぇな。
一人残念に思いながら、宇髄から呼ばれ次の任務について相談を受けた。
なんでも例の嫁たちを潜入捜査をさせているらしく、それが上手く行けば鬼の情報を掴めるということだ。
まだ先の話だが、その潜んでいるかもしれない鬼が上弦なら助太刀を頼みたいと言われた。
「そん時の状況によるが、まァ分かった」
「助かるわ!」