第14章 死よりも重い痛み
かかしサイド
俺はすべてをチョウジにたくして最後の神威を放った。
最後に思い浮かぶのは
マユの顔_____
あいつはきっと怒るだろうな
お前を置いて先に逝くことを…
どうか、許してほしい
オビト、リン、ミナト先生…
すぐそっちに行く…
かかし___!!!
最後に聞こえるのは
そこにいるはずもない彼女の
俺の名を呼ぶ声
もう俺の声は
どうしたってこの喉からでるわけもなく
遠のいていく意識の中
もう小さく儚い
ともし火となった俺のチャクラを
最後彼女に届くように願った
マユ_____ごめんね_______
俺の体は
まるで暗闇のような水の中に落ちたかと思うと
体はフワフワと漂い
そして誰かに手を引かれてその身を立たせられる
俺の手を握る
オビト、リン。そしてそれを見守るミナト先生…
3人が導いてくれるように一人ずつ消えていく
それに引き寄せられるように歩いていくと
そこには同じ銀髪をした
見慣れた
とても懐かしい
後ろ姿_______
「…かかしか?」
「こんなとこにいたんだ…」
「お前の話を、聞かせてくれないか?」
「あぁ…すごく長くなるからゆっくり話したいんだけど…」
「あぁ、いいさ…」
「あのね、父さん______」