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第2章 己の運命


かかしサイド

綱手様より呼び出しがあった。

「綱手様、どうされましたか?」

「すまないな、かかし。一応今日は休みだったはずなんだが…」

「ま、かまわないですよ」

トントンと、書類を束ねて横に置いた後、綱手様は俺を見た。

「お前、以前報告してきた銀髪の女のこと覚えているか?」

「?」

あれから数か月は立っていたから、一瞬わからなかった。

「名前はマユ…といったか」

そう聞いて、あぁと記憶がよみがえった。

「ありましたね、そんなことも」

「うむ。実はな、あれからも同じような忍びの遺体の目撃情報が相次いでいてな。最初にお前から聞いていたときは半信半疑だったのだが、こっちとしても里の危険に値するかどうかも調べねばならないから暗部に依頼していたのだ。
どうやら確信がとれたんでね。お前にもちょっと頼もうとおもってな。」

「確信…ですか」

「あぁ。遺体の惨殺の仕方、お前と接触した女の特徴と、その臭いが現場にあったこと、数少ないが目撃情報からして、そいつは血継限界、糸遁の持ち主の生き残りだ」

「糸遁…?」

「あぁ。まぁイメージでいえば糸を操る蜘蛛ってとこか。
おおよそ、どこぞの忍びや里が捕獲命令を出して追っているのであろう。
お前も血継限界のものがどう扱われるよくしっているだろう?利用価値は大きいからな。」

俺は唯一の接触者だ。
だが、あの容姿から、あの細腕からまったく予想がつかなかった。
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