第11章 呪印と運命
かかしサイド 続き
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「かかしか」
そう言われ、火影椅子に座る綱手様の前に姿を現した。
「綱手様…」
綱手様は俺の顔を見るなり、すべてを悟ったように目を閉じ大きくため息をついた。
「…やはり行くか…」
「はい…」
「お前はとことん私を恨まれ役にしたいようだね」
「すみません…あれからいろいろ考えました。
この里は俺がいなくとも十分に守れる戦力と火の意志を持った立派な忍び達がいます。
ヒルコに対しては、マユの時限式の術と俺の神威の2つそろったほうが確実かと」
「さすが…といったところか。
お前の天才的忍びとしての意見はわかった。
だが…今は本心を言え」
それを聞いて俺は本当に綱手様に感謝した。
最後に俺のありのままの気持ちを伝えさせてくれるのだ。
「俺は…彼女のそばで、彼女と共に最後の瞬間まで戦いたいです」
そういって俺は木の葉の額当てを綱手様の傍においた。
「これが…あたしがお前たちにやってやれる最後のことか…」
綱手様はうつむいて拳を握りしめていた。
「…いけ」
「綱手様…感謝します。最後の任務いってきます」
俺は深々と礼をして火影室をさった。