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第2章 己の運命


あぁ、今日もこうして私は誰かに追われている。
どこに行っても気が付けば追われて、望まない殺しをしなければならない。

ほんとは一人でなんていたくない。
友達も、家族も、恋人も…ほかの人が普通にしている、普通に持っている物を私だってほしい。

不必要な殺しなんてしたくないから、なるべく逃げ切るようにはするけど毎回そうもいかない。
今回もなかなか難しそうだ。

と、ついに追いつかれてしまった。

「もう逃げられないぞ。観念しろ。」

「‥‥」

こいつらの望み…それは

「大人しくするなら悪いようにはしない。だが、暴れるってんなら半殺しでつれていく」

そう、私の生け捕り。

「…血継限界…糸遁(しとん)絹糸光殺(けんしこうさつ)…」

素早く印を結んだ両指先から、光る糸がとてつもない速さで飛び散った。

「…??」

忍び達はその光を見たその一瞬、あっけにとられた。
と、その2秒後にはバラバラとその身をくずして地にふせた。
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