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第11章 呪印と運命


かかしサイド

なんだか寝苦しいな…

もうすでに隣でスース―と寝息を立てているマユを見て、もう一度彼女の傍で眼を閉じる。
今度は安心できたのか、そのまま眠りについたと同時に俺は夢を見ていた。

俺は子供の姿をしていて着慣れた戦闘服をまとっていた。
左目はすでに隠れていて…
と、目の前に突然気配を感じ、バッと顔を上げると、灰色の長い髪の毛を揺らし、口元を包帯で巻かれた大人が立っていた。

竹藪の中で、そいつは俺に気味悪く笑って言った。

「はたけかかし。お前は俺に選ばれたのだ」

そいつが俺に手を伸ばしてきたところで、バッと目が覚めた。

「‥…っ‥はぁ‥はぁ__」

息が詰まりそうな感覚が、それが本当に夢であったのか疑わしくなった。

俺は…俺はあいつを知っている。

嫌な予感がよぎった。

__________


数日をへて俺は繰り返し同じ場面の夢を見た。
いつもあいつは同じことを言って、俺をつかみとろうと手を伸ばしてくる。
そしてそこで夢が覚める。


今夜も同じ夢を見て、乱れた呼吸を整えていたところ背筋が凍り付いた。
腕に呪印が浮かび上がったのだ。

「まさか…そんな…」

隣で眠る彼女を横目に、俺は頭を抱えた。


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