第9章 ツーマンセル
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目が覚めると、見たことある天井だった。
病院か…
「目、覚めたか?」
ベッドサイドに座るかかしが、私の頭を優しく撫でながら問う。
「かかし…ごめんね。迷惑かけちゃった」
「いや、むしろ俺はお礼をいいたいよ。俺の事守ってくれたろ?」
そういわれて、心当たりがあった。
「じゃ、うまく発動したんだ。
初めてやったんだけど…よかった」
「ほんとにありがとう、守ってくれて」
ぎゅっと左手を握ってくれた。
「ううん、かかしだって私を守ってくれたんでしょ?
だからこうして無事に帰ってこれてるわけで。ありがとね」
そういうと、かかしは優しく笑って額にキスしてくれた。