第8章 金色の太陽の子と私
次の日、朝からドンドンと玄関を叩く音がする。
「もーナルト、朝からなんなの?」
すでに気配で気づいていたかかしが、玄関のドアを開けながら訪ねる。
「マユのねーちゃん、修行だってばよ!」
「え?修行?!」
かかしにナルトくんに会ったことは昨日話していた。
ナルトくんや第7班の話にお互い夢中になっていたから、修行を引き受けたことを話すのをすっかり忘れていた。
「あー、そうなの。私、少し体動かしたくってさ」
「ま、マユがそうしたいならいいけど。ナルト、あんまりマユを独り占めしないでね」
「かかし先生ってば、大人げないってばよ」
ほんとこの2人、かわいいな~なんて思いながら準備をすませ演習場へむかった。
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軽く準備運動をすませたあと、忍び組手を行い、その後は実践さながらの練習を行った。
確かに筋がいいな、この子__
まだまだ伸びしろがある。
そう思いながらもナルトくんの攻撃をかわしていく。
久々すぎて、息が上がるのもはやい。
実践から遠のいている自分の衰えも十分に実感できた。
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「「きゅうけい~‥‥」」
そういって2人とも草むらに横たわる。
「マユのねーちゃん、ほんと強いってばよ…ほんとに忍びやめてたのか?」
「一応やめてたよ。でも、だいぶ息があがるのも早い。
ほんとなまってるよ。いい運動になる」
「「‥‥…」」
2人で静かに呼吸を整える。