第8章 金色の太陽の子と私
数日後、買い物がてら里を歩いていると
「あーーーー見つけたってばよ!」
と後ろから盛大に大きな声が聞こえてきた。
何事かと思って振り向くと、金色の髪の毛に青い瞳の男の子が全速力でこっちに向かってきていた。
あまりに全力で突進してくるため、昔の反射的な問題か、習慣が蘇ったのか、瞬身をつかって私も全速力で逃げていた。
あれ…なんで逃げてんだ私?
そう思った時
「待って!マユさん逃げないで~!」
とさくらちゃんの声が聞こえてきた。
その声に呼び止められ足を止める。
追いかけられると逃げたくなる…
忍びをやめたとはいえ、体にはしみついてるもんだな…と笑えた。
「ごめんねマユさん、驚かせて~。ナールト――!!!!」
そういって、金色の髪の毛の子はさくらちゃんに殴られていた。その会話から、あーこの子がかかしの教え子のナルトくんか…元気よさそうな子だなと思った。
「さくらちゃん、この人がかかし先生の?」
「そうよ、マユさんていうの。マユさん、彼はナルトです。少し前に修行から帰ってきたの。かかし先生に恋人がいるって聞いたらもう全速力で探しちゃって」
「いや、だってかかし先生に恋人だろ?
そりゃ、この俺がつら~いつらい修行してるときに、かかし先生ってば、なぁにやってたんだってばよ。」
不貞腐れながらサクラちゃんに愚痴をこぼした後、私のほうをジッと見つめる。
「でも、マユのねーちゃん美人だな~それにかかし先生と同じ銀髪。なんかこうしてみると、かかし先生にはもったいないってばよ」
「いや~、それはかかしの素顔を見たら逆のこと思うかもよ」
そういうと、大興奮しながらあのマスクの下は一体何が隠されているんだとか、どうなってるんだとか2人に迫られ、特にナルトくんの興奮はその話題に関しては最高潮だった。
かかしがかわいがるわけだね~
初対面なのにその気持ちがよく分かった。