第4章 約束の日
かかしと話してから2日後、一羽の鷹が窓をコンコンと器用に叩く。木の葉から手紙が運ばれてきた。
そこには、私の住む場所の手配など環境を整えるために1週間の猶予がほしいということで、そこには迎えにくる日付も書いてあった。
じゃあこの時までに自分も準備しなきゃ。
あと少しで自分の欲しかったものが手に入る…
そう思うと新しい生活に胸がわくわくした。
木の葉に行けば、今の生活よりも明らかに安全性が高くなる。
かかしも近くにいる。
仲間もきっとできる。
上機嫌で引っ越しの準備を始めた。
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あれから時は立ち、今日は天気もすぐれない曇った日。
窓辺で空模様を見ながら、引っ越しの迎えまであと2日か…はやく時間がたたないかなぁ、木の葉の里ってどんなとこだろ…と様々な思いを巡らせる。
と、突然家の扉の前にいくつか気配を感じた。
「!‥…」
嫌な汗が背中を伝った__
気配は、1つや2つどころじゃない…それに…囲まれてる…。
いつも通り警戒していたつもりが、やはり浮かれていたのだろう。ここまで近寄られるまで気づくことができなかった。
印を結ぶ間もなく玄関のドア、窓、壁すべてを破られ、たった1人の私のために集められた約30人ほどの忍びが一斉に攻撃してきた。
「!!」
いつもなら多少苦戦しても問題ない人数だったが遅すぎた。
私は完全無防備であった。