第3章 任務・再会
かかしサイド
今日もこうして時間を見つけマユに会いに来ている。
俺としてはわりと居心地がいい。
本人も心を許してくれているようだし、そろそろ本題を話す時期なのかもしれないと思っていたところに、マユからなぜ会いにくるのかと聞かれた。
そっか、本人もさすがに何かあるだろうとは思っていたか。だが、表情がすぐれない。
きっと自分は利用されるんじゃないかとか、不安があるんだろうな。
「そんな不安な顔しなくていいよ。こっち来て座って」
彼女を座らせて、俺は本題にはいった。
俺が話せば話すほど、マユの表情はどんどん不安に満ちていた。
待って待って、まだ肝心なとこを話す前にパニックとか暴れたりしないでよ…
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火影様からの任務内容を言い終わると、マユはぽかんとしていた。そのあと、脱力している。
マユからの返答は思ったよりも早く、俺にとってもうれしいものだった。
「ううん、答えはでてる。木の葉に行きたい。ちゃんと自分の帰る場所と、仲間も…恋人だってほしい。みんなが持ってるものを私も欲しい!」
できるできる。帰る場所も、仲間も…
ん?恋人?恋人か~…ま、マユならこの容姿だしすぐできるだろう。マユに恋人…ふむ…
なんか腑に落ちない。自分が居心地がいいと思う空間を、彼女が俺とではなく別の誰かと共有するのか…
はっきり言って気に入らない…
ブツブツいう俺をマユがのぞき込んでくるため、俺は考えるのをやめ、話を切り上げさっそく報告することを伝えた。
マユは今までにない上機嫌に喜んでいて、素直にかわいい奴だなと思った。