• テキストサイズ

【イケメン王子】野獣なジンさん(R18)

第8章 お勉強の時間です


「なんで、ジンさんがここに?」

今日は朝からサリエルさんとの歴史の授業なのだが、勉強部屋にいたのはジンさんだった。
「あぁ、サリエルは今日は宮廷官僚たちの会議で朝から忙しいんだと。お前さんに授業が出来ないって心配してたから、ジンさんが代わりに一肌脱ぐことにしたのさ」
「そうなのですか。。。」
「次の国王を決めるためにもこの国の歴史を知ってもらうことはかなり重要だからな。俺もこの国の歴史については詳しいし、お前さんに知ってもらいことも多々ある。」
「はい、わかりました。今日はお願いします」
今日のジンさんはいつもと違って真面目だ。私はジンさんにペコリと頭を下げて、自分の席に座った。

「あー、ロロ、こっち来い」
ジンさんは私を手招きする。
「?」
私がジンさんに呼ばれて近くに行くと、やおらジンさんは私の肩を抱き寄せ、自身の膝に私を座らせた。
「えっっ」
びっくりする私をがっしりした腕が羽交いじめにして動けなくする。
「今日はここに座んなさい」
「せ、席があるのでそっちがいいです!」
「だーめ、そうじゃないとジンさんのやる気が出ないってもんでしょ。ロロはここに座るの、いいな?」

******
ジンさんの膝の上に座らされながらの勉強はなかなか集中できない。歴史書を読みながら、覚えようとはするのだが、自分がジンさんの上に座っているということ、もしドアが開いて誰か入ってきたらどう弁解したらいいのかとかを考えたら集中なんてできない。
「ジンさん、、重くないですか??」
「いんやぁ?全然??」

自分の顔の直ぐ近くにジンさんの端正な顔がある。
とても楽しそうに、しかし私の腰に回した手をさらにぐっと引き締めて私がこの場から逃げるのを許そうとはしない。
「やっぱりこれは集中できなくてっ!!」
ジタバタともがいてみるも、がっしりとした腕は微動だにしない。
「こらこら勉強中だろ?集中なさい」

そう言いながらフーッと、耳元に息を吹きかけてくる。
「そういうことするから!集中できないんです!!」
ジンさんは私が勉強してる最中もずっと小さな嫌がらせをしてくる。結果、集中できなくて時間だけが経ってしまっている。
/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp