第2章 彼の部屋で
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後日談
「ジン、お前俺の部屋でなんかしただろ」
レオンが冷ややかな目でジンに詰問する。
「あー、ちょっとコレをつれこんでだな」
ジンが悪びれもせずにピッと小指を立てる。
「おっさんかお前」
「悪かったな」
「つか人の部屋でナニやってやがる」
レオンがイライラとした表情でジンを見る。
「ここでは言えねぇなぁ」
「あのな、ロロがお前の後始末を全部したって聞いてるぞ?後で労っとけよ?」
こいつ、ロロの気持ちわかってんのか?
ジンはそんな気持ちはおくびにも出さず、
「ああ、そうだな労ってやらねぇとな」
ボソッと答え、手をヒラヒラと振って部屋を出て行ったのだった。
「そんなわけでロロ」
「ジンさん!?」
背後に突然現れた高身長のジンに驚くロロ。
「今日は俺の部屋に来いよ?たっぷり労ってやるから」
「ちょっとジンさん!!」
逃げ出そうとするロロをヒョイとお姫様抱っこで抱えるとギュッと抱きしめる。
「来いってもう何考えてんですか!!」
ポカポカと腕の中のロロが叩くがジンは意に介さない。
「ナニしか考えてないに決まってんだろ」
「この変態!」
「ハイハイ」
「色魔!」
「そうだな」
「色狂い!」
「ロロあんなに喜んでたのにひどくねぇ?」
「元はと言えば、ジンさんがいきなりっ!!」
「俺だけのせいにするの、ずるいよな?」
舌舐めずりするような悪い顔でジンが顔を寄せてくる。
「ジンさん顔近いから!!」
「まぁまぁ、今日は一回だけだから♪」
「絶対嘘!!!」
悲痛な声を上げるロロ。
「一回だけはやっぱ少なすぎるか、いつもみたいに気絶するまでヤろうな」
にっこり微笑むジン。
「ジンさん!バカなの!?けだもの!!」
「よしよし、ロロは可愛いな」
ジンは意に介さず、ロロの額に唇を落とし、大事な宝物のように部屋に持ち帰って行ったのだった。