第12章 甘い休日
サクの少し汗ばんだ額を撫でる。
任務の疲れもあり、体を重ねたあとまどろみながら喋っていると、サクはいつの間にか眠ってしまった。
はだけていたふとんを肩までしっかりかけて、あどけない寝顔を眺める。
愛おしい。
この言葉の意味を、こんなに実感するなんてな。
好きな人とするセックスは、こんなにも心と身体を満たしてくれる……。
今までにない充足感に、心地よい疲労感も相まってオレも布団に潜り込みまどろむ。
でも眠ってしまうのは勿体無くて、サクの体をそっと抱き寄せてその温もりを堪能する。
サクは小柄だが忍らしく筋肉質で、引き締まった手足や、一本線の通ったしなやかな腹は、野生の動物のように力強い。
でも抱きしめると柔らかで、まだ成長しきらない少女を思わせる体は、欲情した淫らな表情と相まって危うい色香があった。
思い出してまた反応しそうになる自分の体をなんとかなだめる。
初めてだと言うサク。
なるべく痛くないように、ゆっくり、ゆっくりしようと思っていた。
でもいざ始まると、本能のままにサクを求めて、抱いていた。
避妊具についたサクの血を見て初めて我に返ったが、そんなのは後の祭りだ。
でもサクは幸せそうに笑ってくれた。
一つになれて嬉しいと。
涙ぐみながらそう言ってくれた。
愛しくて、幸せで胸がぎゅうっと甘く締め付けられる。
もう手放せそうにない。
小さな頭を胸に抱き寄せて目を閉じると、サクの柔らかな体温を感じ、普段はなかなかやってこない眠りの渦にオレもすぐに飲み込まれていった。