第12章 甘い休日
ああ、もう。
可愛い……。
いつもの元気なサクとは違う、オレにだけ見せるサクの声や表情にひどく欲情してしまう。
体を少し離し、赤く染まった顔を見つめておでこに軽く口付けたまま低く囁く。
「……それって、サクもオレとしたいって思ってくれてるって思っていいの?」
コクリとうなずくサクの顔を両手で包むと、熱い想いをぶつけるように口付ける。
「んっ……」
ぎゅうっとサクがいつもみたいにオレの服を掴む。
それだけでオレの理性の糸は、いとも簡単に解けてしまう。
口付けながら靴を乱暴に脱ぎ捨て部屋に入りベッドにサクを押し倒すと、ベッドがギシっと音を立てた。
サクの足の間に膝を割り込ませ上に覆いかぶさると、緊張と興奮が入り混じったサクの顔がオレの目に映った。
暗闇の中、サクの目がキラキラと光っていてとても綺麗だと思った。
「サク、好きだ……」
サクの熱くなった頬を撫でると、心からこぼれるみたいに想いが声になる。
するとサクが両手を伸ばしオレの首にその手を回し、オレの頭を引き寄せる。
「わたしも、カカシ先輩が大好き……です」
耳元で囁かれた告白が、オレの心を優しく満たしていく。
「サク……」
何度も口付けを交わしながら、オレたちは熱くて優しい夜に溶けていった。