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星降る丘【NARUTO】

第3章 潜入任務 下


「っちょっと、また犬扱いですか!」

先輩は、ツボだったのか、しゃがんで震えながら笑っている。
口では怒りながらも、楽しくてわたしも笑ってしまう。

「里でもそんな風にもっと笑えばいいのに…。」

つい本音がポロリとこぼれる。
先輩が笑いを収めてわたしを見上げ、立ち上がる。

「じゃあ、今日みたいにサクがいつもオレを笑わせてよ。」

まさか、そんな風に言ってもらえるなんて思ってなかったから、嬉しくて、心がキュンと音を立てる。

「はい!喜んで。」

足取りも軽く、風呂場へと向かう。
シャワーを浴びて、先輩のおいしい朝ごはんを食べた後は、さっそく今日の予定を決める。

「今日は俺は大名の屋敷を見てくるから、サクは昨日のアパートを見張って。」

「はい!」

「くれぐれも、忍ってバレないようにね。」

「任せてください!
先輩も気をつけてください。」

「うん。
じゃ、行くか。」

「はい!」

昨日の失態を挽回できるように、気合を入れ、出発する。


……………………………………⭐︎⭐︎⭐︎…………


暗くなるまで見張っていたが、麻薬の売買に繋がるような情報は、何も得られなかった。

ただ、里に頼んでいた昨日のタバコの解析の結果が、使いのタカによって知らされた。
やはり、あれは新種の麻薬。
この街で広まっていることは、間違いなさそうだ。

先輩もそろそろ帰っているかもしれない。
情報を共有するために、一度家に戻る。

少し遠くから家に電気が灯っているのが見えて嬉しくなる。

「ただいま帰りました〜!」

ガチャリとドアを開けると、すごくいい匂い。
居間の扉を開けると、先輩がキッチンに立っていた。

「あ、お帰り。」

「またご飯作ってくれたんですか?」

「うん、簡単にカレーだけどね。食べる?」

「はい!手、洗ってきます!!」

「うん。」


お茶を入れて、2人で席につく。

「いただきます!」

「どーぞ。」

一口頬張ると、ピリリと辛いカレーの味が口いっぱいに広がる。

「んー、おいしいです!」

疲れた体に染み渡る。

「そ?」

こうしてると、なんだか恋人同士みたいだな。
任務だし、そんな浮ついてたらダメだけど、少しの間だけでも幸せな気分に浸る。



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