第8章 7話
『それは焦凍君が大きくなったから
小学生・中学生の時はいろいろ考える事もあったと思う
けど、あなたは今この雄英高校でヒーローになるために勉強をしている
炎が有効な敵に対して焦凍君はエンデヴァーさんの力だからって、氷の力だけで立ち向うの?』
焦「それは・・・」
『焦凍君がその力を持って生まれた事も意味がある
守りたいものを守れる力があるのに使わないのは、持っていない人に対して失礼だよ』
ここまでに強く言われたのは初めてだった。
だが、の言い分は正しい。
回しているの背中の服をぎゅっと握りしめる。
焦「(考え方がガキってことかよ・・・)」
『焦凍君は前に私のことをすごいって言ってくれたよね』
焦「あ、ああ」
『私の個性わかった?』
焦「いや・・・」
戦闘では使っている様子はなかった。
私生活でも使っているところは見ていないと思う。
『ひとつ・・・焦凍君に聞きたいんだけどなんで私と別れるとき私が抱きしめるのいつも許してくれてたの?』
急に話題が変わったが、聞かれたことに答えようと口を開く。
焦「なんつーか・・・安心するっていうか・・・ほっとするっていうか
最初からずっとそうだったから・・・
に抱きしめてもらうと落ち着く感じがするから、だな」
『でしょうね』
それがどうした、と告げようと思っていたのに先にが話した。
焦「でしょうね、って・・・」
『だから、それが・・・私の個性』
の顔は抱きしめているため見えない。